DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION リプレイ

DXシナリオ 悪夢の館


2004/09/20
ゲームマスター:Ascalon@GR685
プレイヤー:Field@GR303/chatchit@GR592/だいち@GR469(敬称略)



エンディングフェイズ
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Master Scene
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 ――そうして、貴方達は全てを思い出した。
 昨日のこと。貴方達はUGNの依頼で“MMOダブルクロス”への侵入を計画していたFHの研究所を襲撃。
 敵を撃破・捕縛した後に施設を破壊しようとしたが、誘拐され“サーバ機能の一部”として実験に使われたUGチルドレンがいることを知りサーバへアクセス。救助に向かったのだが……
 逆にサーバ内のプログラムによってアクセス前後の記憶を奪われ、ゲームのプレイヤーとして配置されてしまったのだ。
 このサーバはロストエデンそのものではなく、そこにハッキングするためのゲートにすぎないから危険はないはずだ、と主張する同行していたUGN研究者の台詞を信じたのが裏目に出たわけだ。


GM/“ロシナンテ”佐上道明:「あ、あはは……ごめんね♪」


:「ぬっころス」(低く)


 とりあえず全員でボコった後、貴方達はそれぞれの日常に帰っていった――


GM:では、変則的ですが景のEDから行きます

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Ending Phase:01
ScenePlayer:“???”物部 景
場所:景の部屋 登場:世界の意志のままに
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GM:気怠い朝。見慣れた自分のベッド。目の前にはやや年下の美女。隣には脱ぎ散らした服
目覚めると君は、自分の部屋で穂乃華と一緒にいた。
:ゆっくりと身体を起こし、脱ぎ散らかした服から煙草を取り出して一服
GM:穏やかな眠りに就く穂乃華の姿は、悪夢の世界で見た時よりやや若い――18くらいか。
どうやらあの美女姿は“彼女の理想”だった模様。だが、そんな幸せな朝は、長くは続かなかった――
:「ふう……なんだか嫌な予感がする…」
:…援交?
:3歳差では援交とは言わん。




「おい、起きろ穂乃華」
 そう言って、穂乃華を揺する。驚くことに、彼女の本名は、真白ほのか。
 幸か不幸か。偶然にしても彼女の名を言い当てていたのである。
「……ん、…………あ、けいさまぁ……」
 眼は覚ますが、寝ぼけてる模様。どうやら低血圧らしい。


「…というわけでぇ。女の子連れ込んでるはずでスよ?」
 と生徒手帳を開きながら景の妹の結花に語る、村瀬 尚の姿が、部屋の外にあった。
 そう、『いやな予感』はぴったり的中しているのだ。
「……まさか……兄さんが、そんな……」
 ちなみに言うが、結花は『家に女の子を連れ込む』という行為に嫌悪示しているだけであって、特別感情はないと思われる…多分。
 ぴんぽーん♪ ドアベルが鳴った。
「おーい、物部。ドアベルを鳴らしたから勝手に入るぞー」
 少しハスキーな少女の声。そして結花がその人物も迎え入れる。


「もうそろそろ起きろ」
 ほのかに口づけて、景が目覚めを促した。
「おい……」
 外からの物音に気が付いて突っ込みヨロシクつぶやく。
「……けいさまぁ」
 まだ寝ぼけているのか、景の首に手を回し情熱的にキスをするほのか。
「はいるでスよー」
「却下」
 あの特徴的な口調は尚だ。どうもあの娘は自分をからかうのが好きらしく、よく絡んでくる。
 だが、部屋で低くつぶやいた声が彼女に届くはずも無く。
「(がちゃがちゃ)ちっ、カギがかかってやがる」
 そしてあのハスキーな声は一葉か……ち、厄介なのがそろってきやがって。
 そう舌打ちをしたときだった。

 ググ…ン

 空間が捻じれる。どうやらドアを無理やり開けるのは気が引けたらしい。
 バロールのエフェクト、《ワームホール》だ。尚の仕業だろう。
「兄さん……結花は、兄さんを信じてます……」
 そうつぶやく結花の声が空間の向こうから聞こえた。
 ちなみに傍らのほのかは寝ぼけたままで外の音は聞こえてはいないようだ。

 パシュ、パシュ

 かすかだが、景にとって聞き覚えのある発射音をかすかだが聞いた。
 サイレンサー付きの銃で撃ったときの発射音だ。

 
ドン!

 勢いよく開けられるドアと同時に尚と結花が部屋に入ってきた。
「お、お前等……」
 こめかみを押さえつつ…もう逃げられない!と観念しながら、景は唸った。
 そして中を確認した尚は、まるで準備をしていたように、以前景に投げかけた言葉と行動を行う。
「きゃーひどーい。わたしというものがあろうというのに、けいさんたら、あんまりだわー」
 棒読みで《黒の鉄槌》を打ち込んだ。今回は下から上の重力攻撃。
「ノックもなしに勝手に入ってくんなー!」
 ほのかをシーツごとベットの上から叩き落し、ベッドごと天井に口付け宜しく板挟みになる。
「ああん。もののべくんったら、あんなにあつくおさそいしていただいたのに、ぜんぶあそびだったのねー」
 尚と同じく棒読みで一葉も言う。そして、ゴム弾装填の銃で、景の背中を狙って撃った。
「あだだだだ」
「……にい、さん……?」
 結花が見たのは美しい裸の女性と情熱的に抱き合っていた兄の姿。
 そして、いまや天井に貼り付けになった兄に、暗い視線を向ける。
「……結花は……結花は、兄さんのことが大好きでした」
 何故か過去形だ。
「な、なぜに過去形…?」

 ほのかをみて、「ふ」と胸を張る尚。
 珍しいことに今日はキャミソール着てスタイリッシュな服装だ。いつも制服か野暮ったい格好しかしないのでかなり珍しい。そして、そこから導き出される彼女の体格。
 意外なことに、女性としてはバランスの良い、モデル体型だった。背が低いのが難点だが。
 そこそこに美しい肢体のほのか。尚とタメを張る。

―雷、この掌に来たれ
 暗い笑みを浮かべながら、結花がつぶやいた。
「そ、それ、しゃ、洒落になってないですよ!? 結花さん!?」
 あわててその言葉の内容を知っている景が悲鳴を上げた。
「んー……これは逃げたほうがいいんじゃないか?」
 一葉が気が付き、尚に囁く。
「ああ。じゃあ…」
《ワームホール》をあわてることなく、するりと作り出し、逃亡の準備を整えた。
 その間も、何処か虚ろに結花は呪文の詠唱宜しく言葉を紡ぐ。
万物に先立ち旧き生まれの星の素子、ここに契約を重ね、舞いて雷精を遊ばす
 一葉がほのかに上着を手早くかけ、お姫様抱っこで抱え上げ、尚が作り出した《ワームホール》の奥に消える。
「そんなの置いておけばいいのに」
 ち、と舌打ちをする尚。どうやら彼女がいるために景を弄れないのが悔しいらしい。
 少し裏尚がはいっている。
「しかも本気!? しかも焚き付けるだけ焚き付けて逃げるってか!?」
 天井に張り付いたままの景の悲鳴を背に、尚もまた、《ワームホール》に飛び込んだ。
「いろいろと教えてやるって、約束だったからな。……まあ、同業とは思わなかったが」
 同業、とは。一葉がUGチルドレンであると同様に、ほのかもUGチルドレンであった、ということである。
「景さん、安らかに眠ってくださいでス」
 少し神妙な尚の声が聞こえたあと、《ワームホール》が閉じる。
兄妹水入らずとなった景の部屋にて。物部 結花が、最後の言葉を放った。

寄りて寄りて、星の力を示さん―



:「な、なぁ、や、止めて下さいませんか?さ、流石に身体全損すると再生するのに時間かかるんですが…というか復活できるんですか?」(((゜Д゜||)))
GM:そして、なんの慈悲も未練もなく、解き放たれる縮退砲

 ずごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!!

GM:……その日。物部家より、地上から天へと昇る流星が確認された
:「ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!――――――――――――」
:「あ、《ワーディング》張るの忘れてました」てへ
一葉:「よくある怪奇現象だと思えばいいんじゃないか?」ふっ
GM:では、物部景さんが空へと消えたところで、シーンエンドOK?
一葉:OK
:OKです…(泣)
:「年下好みだったなんて、これはネタになりまスね。ゆかりさん先輩に早く教えてあげなくっちゃでス」おわりっす。


 後日、そんな同人誌が作成され、UGN、K市支部に配布されたという。
 もちろん、なぜか霧谷氏も持っていたということは、ここだけの秘密だ。


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Ending Phase:02
ScenePlayer:“Riot Caspar”紫島 一葉
場所:学校屋上 登場:不可
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GM:ここは一葉が通う学校の屋上。物部景が流星となった後、貴方は穂乃華を連れてここへやってきた。
一葉:同じチルドレンということで、知り合いだったってのは無しかな?
GM:ん〜、知り合いだった……確かに、ゲーム内部で会ったのは【数年後の姿】なわけだから、気づかなくてもおかしくない……
GM:OK、了解しました。1年ほど行方が知れなかった知り合いと言う事で
一葉:というより、ゲームで会う前はおどおどして、ぜんぜん印象が違ったとか。
:明るくなったのは俺の功績だな(ぇ)
GM:………おどおど………えと、おどおどじゃなくて、カタブツちゃんでちっとも明るくなかったってのはダメですか?
一葉:OKです。
GM:では、その方向でどうぞ


「服、合うか? 物部の部屋からお前の服を取ってく時間が無かったから、都合したのを持って来たんだけど」
 ちなみに何処から都合してきたのかは秘密(笑)だ。
「ええ、ちょっと胸がキツイですけど……大丈夫です」
 これはこれで少し屈辱である。
「しっかしねぇ……」
 ため息をついて空を仰いだ。
「何です?」
 ほのかはにこにこ笑って一葉を見ている
「随分と変わったな。前にあったときは、ひっどいカタブツだったのに…人間、恋すれば変わるって言うけど、本当かもしれないな」
「……ええ。恋は私を変えてくれました……でも、それだけじゃありませんよ」
 イタズラっぽく笑う。
「うん?」
 一葉は先を促した。
「昨夜、景様に女にして頂きましたから――それが一番の変化です」
 と妖艶に微笑む。
 一瞬絶句したものの、納得したように一葉が低く笑う。
「そーか、そーか」
 烟草を胸ポケットから取り出して、慣れた手つきで火をつける。
「ま、オレには縁の無い話だな」
 フ〜と煙を吐いて、再び空を仰ぐ。
「あら、貴女くらいの器量なら貰い手も多いでしょうに……でも景様はダメですよ」
 後半、本気の声で念を押すほのか。
「そうだなあ。オレは……」
 妖婉に微笑んで、穂乃華の顎をくい、とつまんだ。


「お前みたいなのが好み、かな?」


「……え?」
 ほのかも突然で驚いたらしい。かぁーっ、と顔が赤くなる。
 一葉は、わかりやすく、そして、わざとらしく、唇を舐めるように舌なめずりをして見せた。
「あっ……あのっ………」
 ほのかの体中から力が抜け、なすがままだ。
「ふふ、人の女を横から掻っ攫うってのも、面白いかもしれないしな」
 ふと、ほのかの瞳に、強い意志が戻った。だが、すぐに瞳の色が変わる……先ほどの妖艶な笑みだ。
「お?」
 その反応に、一葉は好奇の目でその瞳を見つめる。
「私を……景様から引き離そう、と?」
 そういって、一葉の手首をぎゅっと握り、一葉を押し倒した。
「悪い人ですね……一葉さんは、凄く悪い人です」
 くすくすと笑う、だが目は笑ってない。
「ああ、オレはここじゃ、不良生徒で通ってるからな」
 流すように、挑むようにその目を見る。
「べつにお前の心を乱すつもりは無いさ。お前の愛はあいつのもんだ」
「ええ、当然です」
 自信満々に言う
「だが、体はオレのもんだ」
 そのまま、顔を引き寄せて、かなり『きっつい』ディープキスをほのかにする。



 超絶大爆笑である(裏で)




GM:では、景仕込みのワザで反撃しよう(笑)←悪ノリ。
GM/穂乃華:「……っぷは……はぁはぁ……やりますね……」なんとなく、好敵手を見る目で一葉を見る
一葉:「ったく、両刀の素質まであんのか、お前は」頭をかきつつ、体を起こす。
GM/穂乃華:穂乃華「む……止めちゃうんですか?」ちと不満そうに言って
「……残念です。ここでメロメロにしてから、景様へのお土産にしようと思ったんですけど」
一葉:「ああ、続きがしたければ、オレを仕留めるつもりで来な」不敵に笑う
GM/穂乃華:「ええ。では、次に挑む時は本気で行きます……負けたら、覚悟してくださいね?」
一葉:「お前もな」にっと笑って、もう一度キス。(おい)
GM:では、ライバル同士の熱い闘志を確認し会ったところで、シーンエンドOK?
一葉:OK(笑)


 ―――直後。
 一葉のPLには『レズの王子様』なる大変名誉(不名誉とは言わせない)ある称号が与えられた。



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Ending Phase:03
ScenePlayer:“The princess of gravity”村瀬 尚
場所:UGN作戦会議室 登場:不可
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GM:あの事件からしばらくして、貴方にまた任務が下った。今度の任務はFHがUGNから強奪した“賢者の石”の奪還。サポートとして、研修を終えた新米のUGチルドレンが付く事になっていた。作戦会議室にて待つ事しばし。がちゃり、と扉が開き――
GM/司聖:「“神剣天使”白鷺司聖、到着しました!」


「ほむ。賢者の石でスか…久遠君先輩の奴と同じでスね」
 資料を読みながら、しばらく反応を見せない。
「……あれ?」
 自分の挨拶に答えも返さず、資料を読みふけるパートナーの顔を見て――
「――――――!!」
 声にならない悲鳴を上げた。それは喜びの声。
「はい、いらっしゃいでス。いりーがるの村瀬尚でス。よろしく」
 そうして、やっと顔を上げた。
「あ……ねえちゃ………」
 声をかけようとして、けれど思いとどまり、立ち上がり、自分に近づく彼女を見つめる。
「はい。よろしくでスよ」
 まるで、それは、初めてあったような仕草で、手を差し出した。
 彼は約束を守る。彼女の意図がわかっていたからだ。
「よろしくお願いします、村瀬さん」
 その手を取り、握手する。



:「さて。これ資料でス。正義の味方としてがんばりましょうでス」資料を手渡しながら
GM/司聖:「――はい。頑張りましょう」 笑顔でそう答えて資料を受け取る
:「実戦での約束でス。わかってるかもしれませんが…」
GM/司聖:「敵を前にして、完全に殲滅するまで油断しないこと――ですね」
:「よくできました。じゃ、頑張りましょー」頭なでなで
GM:では、司聖くんは……懐かしそうな、嬉しそうな顔をして……
2人揃って任務に向かう、ということでシーンエンド、OK?
:OKです。


 一番まともだったエンディングが、一番妙な(むしろ痛い)キャラクターであったという話。


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DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION
「悪夢の館」
- End -
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